孔のある構造を引張って、応力集中を観測してみました。
要素は六面体と三角柱要素からなり、これらの要素を使用するのが目的です。
(本構造の作成であれば、四面体二次要素で十分だと思います(オートメッシュ)。)
対象 六面体、三角柱要素
モデル化: FreeCAD 0.19
メッシング: salome-MECA 9.3.0
ソルバー :CalculiX(2.16)
ポストプロセッシング:CalculiX GraphiX
条件 :
サイズ:100mm×100mm×1mm 孔直径30mm
ヤング率:210000MPa ポアソン比:0.3
作業: 下記
結果
応力集中係数
\begin{align}
\small α = \small1+ \small2\sqrt{\frac{a}{r}} =\small1+ \small2\sqrt{\frac{15}{15}} = 3
\end{align}
α:応力集中係数 a:切り込み深さ(本モデルではR) r:切り込みR
応力は480/163=2.94 倍でおおよそ3倍となっています。
作業
ジオメトリ
FreeCADにて作成しています。
参照 T131 モデリング 穴あき平板
後の作業では、サーフェイスだけ必要なので、スケッチの線分から以下のアイコンでサーフェイスを作成します。エンティティ変換
サンプルファイル: A420_hole_plate.step
要素作成
salomeにて作成しています。
参照 T405 メッシュ作成 例 穴あき平板
追加作業として拘束・引張の条件を境界条件として付与する節点のグループ分けを行います。
グループ1は横方向(X軸方向)の拘束を全面に対して行います。高さ方向も止めます。
グループ2は、中心部にて図の上下方向(Y軸方向)も止めます。
グループ3,4は1,2と対応しますが、X軸方向に0.1mm強制変位の設定をします。
グループまで作成したら、unvファイルに書き出します。
サンプルファイル: A420_hole_plate.unv
inpファイル作成
上記で作成したunvファイルをinpファイルに変換します。
unvファイルはFreeCADで読めるのですが、節点境界条件を付ける方法が見当たらないので
(ジオメトリにアタッチして等、方法はあるかもしれません)変換ぺージt911を作成しました。
下記は、inpファイルのひな型になります。
*******以下t911で出力してペースト
<節点について>・・・変換コードで出力
*Node, NSET=Nall
<要素について>・・・変換コードで出力
** Volume elements
*Element, TYPE=C3D8R, ELSET=EvolumesC3D8R
<境界節点設定>・・・変換コードで出力(グループで設定した節点をセットに割り当てます)
*Group_1
*NSET,NSET=NodeBC_Group_1
1,
2,
・・・
*******ペースト終了
*******[以下テキスト修正にて]
**,Define,element,set,Eall ・・・要素セット
*ELSET,ELSET=Eall
EvolumesC3D8R
EvolumesC3D6
*******,SolidMaterial ・・・材料物性
*MATERIAL,NAME=SolidMaterial
*ELASTIC
210000,0.300
*******(要素セットと材料の関連付け)
*SOLID SECTION,ELSET=Eall,MATERIAL=SolidMaterial
*******(ジョブの設定)
*STEP
*STATIC
*******境界条件
*BOUNDARY
NodeBC_Group_1,1
NodeBC_Group_1,3
NodeBC_Group_2,1,3
NodeBC_Group_3,1,1,0.1
NodeBC_Group_3,3
NodeBC_Group_4,1,1,0.1
NodeBC_Group_4,2,3
*******出力設定
*NODE FILE
U
*EL FILE
S,E
*END STEP
A420_hole_plate.unv を下記のページにて入力して、加工します。
下記のウィンドウに遷移しますので、ctrl + A などですべて選択します。
前出のひな型inpファイルに張り付けて、物性値・境界条件・ジョブの設定等と合わせて
実行ファイルを作成します。
作成した実行ファイルになります。
サンプルファイル: A420_hole_plate.inp
解析実行・結果確認
CalculiXにて作成されて結果ファイル(frd)をCCXやテキスト閲覧で確認します。
注記
同様の作業であれば、FreeCADにて四面体二次要素でそのまま行った方が楽です。
六面体、三角柱を用いた確認として行いました。
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