CalculiXにて摩擦設定の確認をしています。
対象 ソリッド要素(四面体二次)
簡単なモデルを用いて、接触摩擦力を確認しました。
同じような作業はFreeCAD単独でも行えますが、
salomeとParaViewを経由しています。(パーツ操作・結果処置のしやすさから)
参照:A140 例題D 片持ち梁の解析(接触 荷重)
A310 例題I 接触面調査
モデル化: FreeCAD0.20
メッシャー:salome9.6
ソルバー :CalculiX(2.16)
ポストプロセッシング:Paraview5.9.0
条件 :
形状
材質
ヤング率 210000MPa (N/mm2)
ポアソン比 0.3
荷重条件 上部ブロックを下方向へ9N負荷※ (解析時間0~1まで増分負荷後、一定負荷)
※節点9個に1Nづつ負荷しているので、等分布荷重ではありません。(外周部が大きい)
強制変位 上部ブロックを右方向へ1mm移動(解析時間1~2まで増分移動)
摩擦係数 0.2
作業: 下記
結果
ブロックに9Nかけた後、解析時間1→2の間で摩擦反力1.8Nになります。
\begin{align}
F = μN
\end{align}
\begin{align}
1.8 = 0.2 × 9 (N)
\end{align}
作業
■ジオメトリ作成
FreeCADでブロック二つを作成します。
参考:A310 例題I 接触面調査
上記のほか、片持ち梁のモデルでも参考になると思います。
サンプルファイル : A311.FCStd, A311-Body001.step, A311-Body002.step
■メッシュ作成
FreeCADからステップファイルを読み込んだら、接触面用のグループを作成しておきます。
参考: T404 ジオメトリ Tips、 メッシュ作成
四面体二次で要素作成した後、節点と表面要素のグループを作成します。
FreeCADで行う場合にはA130 例題C 片持ち梁の解析(接触 が参考になると思います。
サンプルファイル : A311_Mesh_1.unv, A311_Mesh_2.unv
■inpファイル作成
CalculiXで実行するinpファイルを作成します。
いくつか方法がありますが、以下の方法をとっています。
・t911ページでunvファイルをinpに変換
ベースブロック(mesh1)と上部ブロック(mesh2)の二つについて行います。
アッシーのinpで条件等を定義します。
・テキスト修正
参考: A420 応力集中 t911によるファイル変換
T223 複数体 テスト用 複数ファイルの操作
A311_ccx_multi.inp・・・親ファイル A311_Mesh_1.inp・・・ブロック① A311_Mesh_2.inp・・・ブロック②
A311_ccx_multi.inp
**要素を定義してあるファイルを読み込みます。 *INCLUDE,INPUT=A311_Mesh_1.inp *INCLUDE,INPUT=A311_Mesh_2.inp **すべての要素をセットEallに登録します。 ** Define element set Eall *ELSET, ELSET=Eall EvolumesC3D10 EvolumesC3D10_2 **すべての要素をセットMaterialSolidSolidに登録します。 *ELSET,ELSET=MaterialSolidSolid EvolumesC3D10 EvolumesC3D10_2 **すべての節点をセットNallに登録します。 *NSET,NSET=Nall Nall_1 Nall_2 ** MaterialSolid (mm ton) *MATERIAL, NAME=MaterialSolid *ELASTIC 210000, 0.300 *SOLID SECTION, ELSET=Eall, MATERIAL=MaterialSolid **接触面ペアの設定 *CONTACT PAIR, INTERACTION=INT1,TYPE=SURFACE TO SURFACE DEP1,IND1 *SURFACE INTERACTION, NAME=INT1 *SURFACE BEHAVIOR,PRESSURE-OVERCLOSURE=LINEAR 1000000.0 **摩擦係数の設定 *FRICTION 0.2,5000. **荷重制御 *AMPLITUDE,NAME=Graph1 0,0, 1,1, 2,1, **強制変位 *AMPLITUDE,NAME=Graph2 0,0, 1,0, 2,1, *STEP,INC=10000 *STATIC,direct 0.1,2 *BOUNDARY **上部ブロック拘束(Y軸方向) NodeBC_Group_1,2,2 **ベースブロック全拘束 NodeBC_Group_2,1,3 **上部ブロック節点荷重 *CLOAD,AMPLITUDE=Graph1 416,3,-1.0 418,3,-1.0 420,3,-1.0 421,3,-1.0 424,3,-1.0 425,3,-1.0 426,3,-1.0 427,3,-1.0 436,3,-1.0 **上部ブロック節点強制変位 *BOUNDARY,AMPLITUDE=Graph2 NodeBC_Group_1,1,1,1.0 **結果出力 *NODE FILE U *EL FILE S, E **datファイルへの書き出し 上部ブロック反力(摩擦反力) *NODE PRINT, NSET=NodeBC_Group_1, TOTALS=ONLY RF *END STEP
サンプルファイル : A311_ccx_multi.inp, A311_Mesh_1.inp, A311_Mesh_2.inp
■結果処理
結果ファイル(frd)をランチャーから読み込んで動画確認したり、グラフ化すればよいと思います。
参考: T201 CalculiXのインクリメント表示
datのグラフ表示
Paraview経由
t921にfrdファイルをParaviewで確認するためのVtk変換ページを作成しました。
サイズが小さい場合には処理できます。
加工するとzipファイルで保存できます。
解凍して、seriesをParaviewで読み込みます。
Paraviewで確認します。
摩擦の反力はdatを別途、エクセル等で処理する必要があります。
参考: 変形図 倍率
コメント