解析

A000 解析(FEM)

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解析について
解析について記載します。ここでの解析は有限要素法(FEM)を指します。

 大雑把ですが、有限要素法は解析対象の形状を上記のような点と線で表現して、変形等の情報を得ることを目的としています。点をつかんで動かすと、伸びたり縮んだりすると思います。様々な条件下において、これらの状態から壊れそうかといったことを判断します。

簡単に体験してみたい場合には、FreeCADで行うのが手軽だと思います。
例:A111 片持ち梁 引張

FEM解析の整理
オープンソースのフリー環境を想定します。(参考:T000 ツール

 解析分類(記事にしてあるもの)

・静解析 
  材料特性 :弾性、弾塑性
  接触(非線形)
  熱 :定常、非定常

・動解析(時間が関係)
  直接法
   接触
  モーダル法(基本的には線形)

 解析フロー

以下のようなフローを想定します。ジオメトリ・メッシュ・解析モデルの作成については、混然としている場合(ツールの意図)もあるのですが、工程として並べました。

解析(FEM)のフロー

ジオメトリ作成

入力と出力

 目的の製品を形作るための情報(設計要件)から、CADを作成します。設計者が形状を作って、後工程に渡すことも多いです。

 出力はCADの形状になります。CADのネイティブファイル形式で扱われることになりますが、FEMのツールへ引き渡すのに中間ファイルが用いられることも多いです。
 2DならDXF、3Dならiges,step,parasolidでしょうか。parasolidが堅牢ですが、オープンソースだとほぼ扱いがないので、本サイトではstepファイルでの作業になります。(十分です)
(これらの形式は、Webやデザイン系の3Dモデルとは一線を画す感じです)

取り扱い

 このサイトでは、FreeCADを使って形状(ジオメトリ)を作成しています。CGXやsalomeにもシンプルな機能があります。

メッシュの作成

入力と出力

 形状からメッシュ要素を作成します。形状はCADからとる場合と、そのまま要素を作成する場合があります。紙の図面しかない場合ではCADを経由せずに、図面から作成する場合もあります。
 CADからとる場合は、ジオメトリに対してオートで作成する場合、または、表面を下敷きにして要素を拡張しながら作成する場合など、ケースバイケースです。
オーダーや影響関係が分かれば十分な場合には、形状に関係する情報は仮定されます。

取り扱い

 このサイトでは、基本的には、FreeCADで形状を作成します。
FEMではありませんが、1DCAEであるOpenModelicaについては、形状情報は簡略化されます。

解析モデルの作成

入力と出力

 メッシュ要素と境界条件から計算を行うためのファイルを作成します。形状情報(節点・要素)、物性値などの特性(ヤング率など)、境界条件(拘束・荷重など)を定めたファイルです。一般的にはアスキーファイルです。メモ帳で編集したりもします。このファイル(計算用ファイル)をソルバーで計算します。
 ツールによりますが、一貫処理される場合には認識する必要がない場合もあります。

取り扱い

 FreeCADではFEMモジュールを使って条件設定を行います。計算用ファイルをソルバーにそのまま引き渡せます。ですが、本来ソルバーが機能として持っているものを設定できない(アイコンがない)ことも多いです。これは一般的に見られます。その場合にはメモ帳等で対処します。このサイトでもしばしばその処理になります。
 ElmerGUIについても同様です。

計算実行

入力と出力

ソルバーの実行プログラムに計算用ファイルを指定して、計算させます。
ターミナルやコマンドプロンプトで実行させますが、ツールにインターフェースがあることが多いです。(CCXだとランチャーから行えますCalculiX 実行)
本サイトで扱っているツールもほぼインターフェースがあります。
 すべてのソルバー
 計算結果として、それぞれの結果ファイルが作成されます。(CCXの場合は*.frdファイル)
一般的な仕様として、アスキー形式(メモ帳などで確認できる)とバイナリ形式の両方を出力でき、選択可能なことが多いです。

取り扱い

 このサイトでは、インターフェース上から実行することにします。物性値や、境界条件などの軽微な変更をいくつか試すような場合には、バッチ処理を行うことになります。(T204 CalculiXの解析実行(バッチ)バッチ処理 

結果の確認

入力と出力

 ソルバーで計算が実行されると、結果ファイルが作成されます。通常はポストプロセッサでファイルを読み込んで、コンタ図や変形図を表示して確認します。

取り扱い

 後工程で結果表示を行いますが、ほぼParaviewでの確認になります。一部はテキストでの確認になります。

impact

impactはGUIのタブを切り替えることでプリからポストまでアプリケーション内で完結します。また、テキストウィンドウ上で編集ができるので、合理的なつくりになっていると思います。(開発が停止状態なのがもったいないです)

更新中。。

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